2017年3月29日

総発電量に占める再エネの割合と今後の予測

日本の発電方法の割合。 イメージ図

◆ 総発電量に占める再エネの割合と今後の予測

日本の総発電量の中で、火力や水力に代表される発電方法の割合に、近年大きな変化が見られます。

原子力発電所の稼働停止や化石燃料を使用した発電方法の環境面に対する配慮の動きをはじめ、企業や一般家庭の節電意識の高まりで電力消費量に減少傾向が見られるなど、エネルギー消費の在り方を見直す機運が高まっています。

今回は、再生可能エネルギーを含めた日本の発電方法の割合や今後のエネルギー予測について解説します。

『出典:経済産業省資源エネルギー庁「エネルギー白書2016」』
『出典:認定NPO法人環境エネルギー政策研究所「統計データでみる日本の自然エネルギーの現状」』

【目次】

  1. 日本のエネルギー供給状況
  2. 再生可能エネルギーの発電割合
  3. これからの日本の発電はどうなる?
  4. 地球環境保護に欠かせない再エネ普及促進の取り組み

現在の日本の一次エネルギー供給状況について見てみましょう。

一次エネルギーとは、自然界に存在している石炭、原油、天然ガス、太陽光、熱、水力、風力などをそのままエネルギー源としたもので、これらの一次エネルギーを利用しやすいように変換した電気、燃料用ガス、ガソリンなどを二次エネルギーと呼びます。

● 総供給量と化石燃料の構成比の推移

総供給量と化石燃料の構成比の推移 イメージ

2014年度の一次エネルギーの総供給量は21,056PJです。

PJは「ペタジュール」と呼ばれ、熱量や電力量の単位で用いられる「J(ジュール)」と、1兆の1,000倍である単位「P(ペタ)」で示しています。

エネルギー源別の構成比では、石油41.4%、石炭25.5%、天然ガス25.2%と化石燃料で計92.1%を占め、再生可能エネルギー(大規模水力源を除く)4.4%、水力3.4%、原子力0.0%となっています。

東日本大震災発生前の2010年度は総供給量23,200PJ、石油・石炭・天然ガスの化石燃料の合計が81.5%で、原子力が11.1%を賄っていました。震災後、原子力が減少した分のエネルギー枯渇が懸念され、大半を輸入に依存しなければならない化石燃料を81.5%から92.1%に増加することで補われました。

化石燃料は、1973年度に全体の94.0%を占めていましたが、1991年度83.1%、2010年度81.5%へと割合を減らしていました。

しかし、2013年9月に原子力発電所の稼働が止まったことから、一気に1973年の水準まで増加しています。

● 再生可能エネルギーの構成比の推移

環境に優しく、また輸入に依存しなくてもよい再生可能エネルギーは、構成比で1973年度の1.0%から1991年度は2.6%、2010年度4.3%、2014年度4.4%へと、全体としての割合はまだ大きくないものの、着実に拡大しています。

● 石油の構成比の推移

日本はエネルギーの大部分を輸入に依存しています。特に石油は2度のオイルショックの経験から、石油に変わるエネルギーの導入拡大や石油備蓄量の増大など、エネルギーの安定供給を確保する政策を推進してきました。

その結果、石油への依存度は1973年度の75.5%から2010年度は39.8%へと大きく減少しました。震災後の2014年度は増加しましたが、41.4%に抑制できています。

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高い伸び率で拡大している再生可能エネルギーについて、さらに詳しく全体の発電割合の推移と現在の状況について説明します。

● 再生可能エネルギーの発電割合の推移

再生可能エネルギーの発電割合の推移 イメージ

大規模水力源を含めた再生可能エネルギーが全体の発電量に占める割合は、2010年度から2013年度まで9.8%、10.5%、10.1%、11.0%とあまり変化がありませんでした。

しかし、2014年度は構成比12.5%、2015年度14.5%となり2年連続で大きく増加しました。

特に、急速に導入が拡大している太陽光が、再生可能エネルギー全体の発電量を引き上げています。

2012年7月からスタートした固定価格買取制度や太陽光発電システムの価格低下などが影響しており、太陽光発電設備の容量は2013年度の約1,500万kWから2015年度は約3,300万kWに倍増し、世界第2位の導入量です。

これは、固定価格買取制度前と比べると約6倍という大幅な増加です。

● 太陽光発電以外の再生可能エネルギー

太陽光発電は大きく伸びていますが、それ以外の風力、地熱、小水力、バイオマスなどの再生可能エネルギーの導入量はあまり増えていません。

風力発電は、累積の発電設備容量が300万kWを少し超えましたが、年間導入量は約25万kWにとどまっています。
地熱発電は、新たな資源調査や事業化の検討が増えてはいますが、2015年度はわずか約5,000kWしか導入されていません。

小水力発電やバイオマス発電も導入量の増加見通しは立っておらず、新たな政策や制度上の改善がなされない限り大きな伸びは難しいでしょう。

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省エネ技術の目覚ましい発展によって、日本の発電はこれからどう変わっていくのでしょうか。

● 発電総量は減少傾向

太陽光発電 ソーラーパネル

日本は再生可能エネルギーの活用が、他の先進国に比べると大きく遅れています。先進国と発展途上国を合わせて約200カ国近くが参加し、協力して温室効果ガス削減を進める国際条約「パリ協定」が2016年11月に発効しました。

日本は2030年の温室効果ガスの排出量を、2013年比で26%削減する目標を立てています。しかし、欧州の主な国々で再生可能エネルギーの発電比率が20%を超えているのに対し、日本は14.5%と出遅れています。

また、2030年における再生可能エネルギーの発電比率は、日本の最大目標が24%なのに対して、欧州各国は2020年の時点で日本を上回る約25%から50%以上、さらにデンマーク、スペイン、イタリアに至っては、2014年度の時点ですでに日本の目標を上回っています。

● 日本と世界の発電状況

太陽の熱エネルギーを利用することで電気に変える発電方法です。太陽熱発電は、砂漠のような直射日光の強い土地が適しています。

また、システム自体が大きいので、設置には広い土地が必要です。そのため、国土が狭く温暖な日本では、太陽熱発電が不向きとされています。

対して、米国やスペイン、インド、中東など広大な土地に恵まれ、サンベルト地帯と呼ばれる直射日光の強い地域では太陽熱発電の実用化が進んでいます。

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地球環境保護 イメージ

日本は温室効果ガス排出量26%減を目指し、実現に向けて省エネ策を強化しています。

排出量の多い火力発電所の廃止や再生可能エネルギーの比率を増やすことで目標達成を目指すとしていますが、再生可能エネルギーの普及・拡大へ向けた取り組みが、欧州各国と比べて大きく遅れているのです。

今後は、再生可能エネルギーの発電量を増やすための効果的な政策の推進が求められます。

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